9月6日(日)18時から開催しました、「Fashion Biz Study 007 ファッションビジネスを始めるにあたって必要な事業計画、資金調達、経営分析の方法を学ぶ講座」のレポートです。 講師に公認会計士・税理士の山内真理さんをお招きして開催しました。
ファッションビジネスを始めようと思っている方、既にビジネスを始められていて、もう一度基礎をしっかり学びたい方を対象に、講座を聞くだけではなく電卓を使いながら実際に考えるワークショップも取り入れて進めました。
講座のゴールとして下記の2つが掲げられました。
1. 財務諸表の分析を通じてファッションビジネスの戦略やリスクを考える。
2. 事業計画の策定や資金調達のポイントを学ぶことで、今後の事業展開に役立てる。
前半は
・財務諸表の基本構造と読み解き方
・上場アパレル・ファッション企業の財務諸表に見る事業モデルと戦略、リスク
・戦略的原価管理:原価企画、価格決定と、ブランディング
を学びました。
株式会社の主な財務諸表
・貸借対照表(B/S)
・損益計算書(P/L)
・株主資本等変動計算書(S/S)
・(キャッシュ・フロー計算書(C/S)) *非上場企業は作成が必須でない
はじめに貸借対照表を取り上げられました。自己資本比率、流動比率などの比率を受講者のみなさんも一緒に算出していただいたり、ファッションビジネスを営む上場企業の貸借対照表をみていくなどしました。実際の貸借対照表をみることで、ファッションビジネスといってもSPA型の企業、EC事業を主体とする企業では特徴がことなることも理解が深まりました。
次に、損益計算書をみていきました。上場企業の原価率もいくつかピックアップして比較したり、費用の構成を分析するなど、リアリティのある学びでした。
そしてここまでの講義を受けて、架空の会社、株式会社エフビーエスの財務諸表から経営上の課題を見つけ、分析してみようというワークショップも行いました。参加者の方々に、気づいたことを発表していただき、講師の山内さんが解説してくださいました。
後半は
・事業計画と資金繰り表の作成法
・創業時の資金調達のポイント
架空の会社、株式会社エフビーエスの損益計画やキャッシュ・フローの計画をみながらこれらの作成や活用のポイントを学びました。また、創業時における様々な資金調達方法の特徴や実行する際の留意点についても教えていただきました。
山内さんは
– 財務諸表は現実を移す鏡のようなものであり、事業計画は地図のようなもの。
-正しく事業の現状を理解することは創造性の第一歩とも言うべき、未来の意思決定に向かう大切な確認作業。
-また、財務諸表と事業計画書は外部の人とのコミュニケーションツールでもある。
とおっしゃっていらっしゃいました。
お足下の悪い中、ご参加いただきましたみなさまありがとうございました。